仕事・お金

元芸能マネージャーが教えるマネージャーの仕事内容と待遇の実態

この記事では、マネージャーの仕事内容と待遇について紹介します。

 

マネージャーの仕事と聞くと、担当する芸能人(以下、タレントさんで統一)のスケジュール管理をして、車で送迎をして、そして全体的に理不尽に溢れていてめっちゃキツい!ってよく思われますよね笑

 

もちろん、そういう面もあるのは間違ってはいないのですが本当にそれだけなのか。

他には具体的にどんな事をしているのか。

そこをご紹介します。

 

テレビやイベントなどで見るタレントさんの裏方はどんな仕事をしているのか?

という興味に答えると共に、これから芸能マネージャーを目指そうという人の参考にもなれたら幸いです。

 

マネージャーの仕事って何するの?


まず、ひとえにマネージャーの仕事と言っても、実は担当するタレントさんのジャンル(俳優、声優、芸人、歌手など)によってそれぞれ少しずつ異なります。

今回は共通してどのマネージャーもする仕事についてご紹介します。

 

仕事は大きく4つに分類されます。

1.スケジュール・体調管理

担当するタレントさんのスケジュールと自分自身のスケジュールを別々にして管理します。

これを、担当するタレントさんが複数人いる場合はその人数分管理する事になります。

 

単にスケジュール管理と聞くと簡単に聞こえますが、注意すべき点がたくさんあります。

 

・車や新幹線や飛行機の移動時間的に間に合うスケジュールか

・タレントさんに十分な休み時間があるか(体調管理)

・テレビやラジオなどに出演する時間に被りはないか

などです。

 

上2つはスケジュール管理と言えば当たり前かと思いますが、特徴的なのがオンエア時間の管理です。

テレビやラジオには収録もあれば生放送もありますし、これらに加えてイベントやライブ活動をする人もいます。

※映画やドラマに至っては今撮影したものが半年後、1年後に公開されるパターンもあり、公開前の告知を怠らないように注意が必要です。

 

タレントさん本人の身体とは別に、電波に乗って出演する姿があるので、1ヵ月のカレンダーに色分けしてスケジュールを書き込んでいました。

 

黒:収録、ライブなどタレントさん本人が稼働するスケジュール

赤:休日

青:オンエアの日時、作品の販売日などタレントさん本人の稼働ではないスケジュール

忙しい方だとこのスケジュールがすぐにびっしりになります。

 

そして、タレントさんの休みは基本的に不定休です。

その為、スケジュールを詰め過ぎるとタレントさんも担当マネージャーも気がついたら休みが無かったなんて事も多々あるので、自分の体調管理もとても大切になります。

 

テレビなどの表で輝くタレントさんも裏では普通の人間です。

相談に乗ったり、細かな配慮でメンタル面のケアをする事もとても大事な仕事になります。

 

2.車での送迎(現場の同伴)

まず、事務所にある車の数で左右されるので、必ずしもタレントさん全員を車で送迎している訳ではありません。

近場の移動はタクシーを使ったり、普通に電車を使う方もいます。

 

また、一般的にはマネージャーが運転して送迎するのですが、事務所によっては専属の運転手がおり、マネージャーは運転しないという事務所もあります。

なので、必ずしも運転しないといけない訳ではありませんが、ほぼ必須と考えて間違いありません。

 

車の運転で注意すべき点は3つ。

1.ナビに頼り切った運転をしてはいけない

2.ブレーキはゆっくりと車が止まったのが気づかれないようにする

3.現場には早めに移動

 

都内の運転はナビに頼り切ると、思わぬところで右左折があったりして道を間違える事も少なくありません。

その為、基本は自分で覚える必要があります。

地図を見て大まかに理解したり、空き時間にドライブして道を覚えたりもしました。

ただ、その時間も少なかった為、僕は運転で何度も怒られました。

 

車での移動時間がタレントさんの休憩時間になる事も多い為、ブレーキは丁寧にし、車内でリラックスして休憩してもらえる配慮をしました。

 

しかし、車の混雑が原因で現場に遅れそうになる事もあるので、基本的には急いで移動する必要があります。

その為、先輩から裏道を教えてもらったり、混雑した時に備えて、予め別ルートを想定したりと、運転だけでも覚える事がたくさんありました。

 

3.営業

営業が必要となるのは、基本的にはまだ売れていない新人のタレントさんです。

最初はタレントさん本人の強みを理解し、進みたい道を確認した上で、先輩マネージャーと話し合って売る方向性を決めます。

 

しかし、新人のタレントさんを売るのに、新人のマネージャーが営業をしてもテレビ局や制作会社の人はあまり相手にしてくれません。

その為、営業はベテランのマネージャーが担当する事が多いです。

 

「飛び込み営業も経験だ」

と言われた事もありましたが、どんな仕事でも良いから1本取ってこれば良いという訳ではありません。

 

他にも、新人マネージャーは既に売れているタレントさんの現場につき、番組のディレクターやプロデューサーに顔を覚えてもらい、仲を深めた後で新人のタレントさんを売るという事もします。

思わぬところで仕事を掴める時もある為、タレントさんの進む方向性を定め、しっかりと作戦を立てて行動する必要があります。

 

4.担当する分野の勉強

ひとえにタレントさんと言っても、俳優・声優・芸人・歌手など、分野は多岐に渡ります。

 

自分が担当するタレントさんの分野のトレンドを調べたり、専門用語や仕来たりのようなものを学ぶ必要があります。

また、担当のタレントさん本人はもちろん、共演者についても多少は知っておくとコミュニケーションがスムーズになるので大切です。

 

僕が初めて担当したタレントさんは主に俳優や声優として活動していましたが、多彩な分野で活躍するマルチタレントでもありました。

その為、学ぶべき分野が多く、あちらの仕来たりがこちらでは通用しないなんて事も多々あり、とても苦戦したのを覚えています。

 

マネージャーに求められるスキル

求められるスキルはこの3つです。

 

1.コミュニケーション能力

何と言っても人を扱う仕事ですから、担当するタレントさん、上司、取引先とのコミュニケーションが欠かせません。

人と話すのが好きで、相手の良さを引き出そうとする心構えが大切です。

更に交渉術にも長けていたら言う事はありません。

 

2.芸能の各分野への興味

マネージャーの多くはドラマやアニメなど、特定の分野が好きな元ファンである事がほとんどです。

好きという最大の強みを活かし、特定の分野に精通した知識を磨く意識が大切です。

 

3.運転

前述の通りですが、運転を求められる職場であれば、より高い技術を磨く意識が大切です。

ただし、この運転技術は仕事やコミュニケーションを円滑に進める為の方法であり、タレントさんを売るというマネージャーの本来の仕事に直結している訳ではありません。

 

※補足(重要)

多くの企業の場合、若ければ若い方が入社するのに有利と思われがちですが、実はマネージャーという職種は年齢はあまり問われない事が多いです。

毎年就活サイトで新人マネージャーを応募するような大手プロダクションを除き、新卒よりも転職で入ってくる人の方が多いというのが実情です。

 

その理由は、即戦力を求める企業が多いのと、社会人としてのコミュニケーション能力を高く求められる職種だからです。

また、見た目的にも、タレントさんの隣に立った時に仕事が出来る社会人という風に見えた方が見栄えが良いからという理由もあります。

その為、仮に新卒でマネージャーになれなかったとしても、転職でチャンスを狙いましょう。

 

待遇

実際に新卒マネージャーだった僕の待遇はどんな感じだったかというとこちらです。

 

勤務時間や給料に関する基本情報

新卒の僕の場合

給料:手取り18万円程度

(社会保険あり、交通費支給 | 家賃、奨学金などの負担は無し)

勤務時間:原則平日10:00〜19:00(昼1時間休憩)

※ただし、現場が入ればその限りではない(残業代無し)

 

その他、車の運転がある都合上、住む地域を先輩たちが住む田園都市線or東横線沿いと指定されておりました。

不動産情報に疎かった僕は大岡山に家賃8万1000円(ネット代込み)の家を借りていましたが家には寝に帰るだけ。

休日も先輩に呼ばれればすぐに現場に行くなど、仕事のことを忘れて休日をゆったり過ごした日はほとんどなかったように思います。

 

 

担当する人によって仕事量が変わる

基本的に新人マネージャーはベテランタレントさんの担当に就き、ベテランマネージャーが新人のタレントさんを担当します。

 

これは、新人マネージャーがベテランタレントさんに就くことで、業界の知識やテレビ局などの関係者と人脈を作る為です。

 

逆に、ベテランマネージャーは新人のタレントさんを連れて、出版社やテレビの制作会社などに営業に行きます。

 

その為、現場の稼働時間的には若手マネージャーの方が多い傾向があります。

 

仕事量と給料の高さは比例しない

どのタレントさんの担当に就くかで仕事の量は変わる為、仕事量が多い=給料が高いという訳ではありません。

 

具体的な給料の上げ幅は会社によって違うとは思いますが、マネージャーが評価される時は新しい仕事を取ってきたり、会社にとっての利益を増やした時です。

 

結構勘違いされがちですが、一般的な営業の仕事と同じだと考えてもらえたら分かりやすいと思います。

(売るのが商品ではなく、タレントという人に変わっただけ)

 

まとめ

ハッキリ言って、マネージャーの仕事は好きでなければ出来る仕事ではないです。

将来を見越した昇給や家族と過ごす時間を大事にしたい人にはオススメしません。

 

それでも、そのリスクを背負うくらい魅力的な仕事でもあると思います。

 

それは、タレントさんを通して自分の生き方を見つめ、より良い人生を歩みたいと思う気持ちを引き出してもらえるからです。

人に憧れられるような仕事をする人と、家族以上に長く過ごす中で得られる刺激は、他の仕事ではなかなか味わえません。

 

これからマネージャーを目指す方には、このメリットを最大限受け取れるようにマネージャーに求められるスキルを高め、待遇についても会社としっかり話し合って自分の生活も大事にして欲しいなと思います。